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Q&A 第45回〈運動療法②〜糖尿病患者さんの運動処方〜〉

2013年02月22日

前回は、運動療法の理論編でしたが、今回は、実践編として2型糖尿病患者さんの一般的な(心臓疾患などの運動療法に障壁がない患者さんの)運動処方を述べたいと思います。

◎なるべく食後30〜60分に運動をする

食後の運動は、食後高血糖を是正でき、薬物療法を行っている患者さんは低血糖のリスクも減らすことができます。

◎運動量は20〜60分の連続歩行を目安にする

20分を1日3回か、60分を1日1回行うかは、それぞれの患者さんのライフスタイルに合わせてもらえればいいと思います。1日の総歩数が8000〜10000歩を目標にすると効果的です。ですから万歩計は、必ず携帯するようにしましょう。

◎実施頻度は、週3〜5日行うようにする

3日以上、運動を休むと糖代謝に及ぼす効果がなくなってしまうので、間隔をあけすぎないようにしましょう。雨の日は休む、くらいの頻度でちょうどいいかと思います。

◎強度は軽く汗ばむ程度がいい

最大酸素摂取量の50%程度でややきつい、と感じるまでが適当とされています。ですから、犬の散歩では、ちょっと物足りないかもしれません。

◎有酸素運動に無酸素運動を併用すると効果的である

歩行、ジョギングなどの有酸素運動は、脂肪を効率よく燃焼させますが、約20分以上、継続的に行うことが必要です。スロースクワットやゴムチューブを用いたレジスタンス運動とも呼ばれる無酸素運動は、軽い負荷をかけ、質のよい筋肉を増やします。運動を行う前には、ストレッチを主体とした準備運動をしっかり行いましょう。

◎生活の中で無理なく続けられるようにする

買い物や通勤は車を運転せず、歩くか自転車を使いましょう。エレベーターやエスカレーターでなく、階段を利用するなどの工夫も大切です。水泳、スポーツなどの趣味とうまく組み合わせましょう。

これらの運動処方が、すべての糖尿病患者さんに適しているわけではありません。自分に合った、継続的にできるような運動を、主治医と相談しながら行っていくことが、何より重要です。

 

 

 

内科・糖尿病内科・消化器内科・肝臓内科 医療法人社団渡邉内科クリニック

糖尿病専門医・総合内科専門医
院長/医学博士 渡邉昌樹
消化器病専門医・消化器内視鏡専門医・肝臓専門医・総合内科専門医
副院長 渡邉純代
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