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Q&A 第25回 〈GLP-1アナログ製剤の有効性〜後編〜〉

2011年06月21日

現在、2種類のGLP-1アナログ製剤(商品名:ビクトーザ、バイエッタ)が登場していますが、私の使用経験からは、それぞれのGLP-1アナログ製剤は、やや違う特性を持っているようです。今回は、前者、すなわち、来る7月から長期の処方が可能となる、ビクトーザに関して、その効果が期待できる2型糖尿病患者さんの条件についてお答えしたいと思います。

その条件とは、1、SU薬(商品名:アマリール、オイグルコン、ダオニール、グリミクロンなど)での治療歴がない、もしくはあっても短い。2、インスリン分泌能が保たれている、低下があっても軽度である。3、GLP-1アナログ製剤で食欲が落ちる作用が持続する。などでありますが、これらの条件からも、インスリン注射を必要とするようなインスリン分泌能の低下がある患者さんよりは、糖尿病を発症してからの期間が短い患者さんに適していると考えます。

GLP-1アナログ製剤はインスリン分泌を補う作用もありますが、インスリンの効きを良くする作用も併せ持っており、後者に合った病態、すなわち、肥満がある患者さんには、さらに良い効果が期待できる可能性が高いように思えます。

ですが、これらの条件を満たさない2型糖尿病患者さんにも、GLP-1アナログ製剤が有効であった報告もありますし、また、GLP-1アナログ製剤だけでは効果が不十分でも、うまく経口薬を併用することで、血糖値を下げられる患者さんもいらっしゃいます。

GLP-1アナログ製剤はインスリン注射薬よりも高価なお薬で、経口薬との併用による低血糖や、さまざまな消化器症状などの副作用も起こりえますので、むやみに試してみる、というわけにはいきませんが、もし、このお薬に御興味がある患者さんがいましたら、御相談下さい。

 

内科・糖尿病内科・消化器内科・肝臓内科 医療法人社団渡邉内科クリニック

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