どんどん進化する簡易血糖測定器
2017年02月13日
〜ついに穿刺採血がいらない血糖測定器が登場〜
昨年12月にようやく穿刺採血が不要な画期的な血糖測定器が発売されました。血中のブドウ糖濃度を測定するのではなく、皮下に針を留置することによって、皮下にある組織液中のブドウ糖濃度を測定するので、正確に言うならばブドウ糖測定器というべきでしょうか。海外では大人気で生産が追い付いていない代物です。
これまでも皮下に針を留置するタイプの血糖測定器(リアルタイム持続血糖測定器)はありましたが、準備が複雑で時間がかかったり、数十万円もする機器であったり、また実際の血液中のブドウ糖とのずれを補正するために従来の穿刺採血による血糖測定が必須であったため、あまり普及しなかったのが現状でした。つまり今までの測定器は、患者さん本位のツールというよりは、患者さんの血糖を持続モニターできる医師側にとって便利なツールという印象をぬぐえないものでした。
この度の最新の血糖測定器(リブレと呼びます)は、腕につけたセンサーが、従来は4日間が限度であったものが、2週間もの長期間使用でき、結果を見たいときには、いつでもNFC(近距離無線通信)を搭載したリーダーで読み取り、血糖値の推移を知ることができます。穿刺時の痛みがない、センサーの枚数制限から解放され、かつ点でなく線で血糖変動の変化を24時間見ることができるといった特徴があります。ですから、高血糖のみならず、低血糖予防の観点からも非常に有用でありますので、今後、糖尿病の治療に大きな良き変革をもたらすのではないかと期待しております。