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Q&A 第58回〈糖尿病と認知症② ?認知症を見抜く手段は??〉

2014年03月28日
 認知症も、他疾患と同様に、早期発見、早期治療が病状の進展阻止に重要です。しかし、認知症の初期では、自分の認知症が他人に悟られないように‘取り繕う’言動をとってしまうことが多いため、外来のやりとりだけでは、認知症に気付かないことがほとんどです。ですから、多くの場合、認知症が悪化した後に、家族が、もの忘れや性格変化に気付き、医療機関を一緒に受診されるのが現状です。
 
 では、認知症を見抜くにはどうしたらいいかというと、60歳以上の糖尿病患者さんの軽微な変化を見逃さないことです。最も重要なことが、HbA1cの変化です。軽度な認知症であっても、服薬やインスリン注射がおぼつかなくなり、高血糖や、また思いもよらない低血糖などが出現します。また、昨晩の食事内容を聞いてみるのもいいでしょう。食事療法の一環としての問いかけであれば、取り繕いの心配や気分を害されることはほとんどありません。
 
 いよいよ認知症が疑われたら、動物テストが簡便かつ有効です。1分間、動物を任意に挙げてもらい、14個以上言えれば、かなり高い確率で認知症を排除できます。3桁の数字を教えて、逆から言ってもらうテストも有効です。
 
 また、予約日を間違えて来院する、小銭で支払ができずに大きいお札ばかり出す、などのちょっとした変化も軽度な認知症の徴候である可能性があり、常日頃からそのような徴候を見逃さないよう、医療スタッフとの連携をしっかり取っておくことが重要です。

内科・糖尿病内科・消化器内科・肝臓内科 医療法人社団渡邉内科クリニック

糖尿病専門医・総合内科専門医
院長/医学博士 渡邉昌樹
消化器病専門医・消化器内視鏡専門医・肝臓専門医・総合内科専門医
副院長 渡邉純代
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