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Q&A 第46回〈運動療法③〜糖尿病患者さんが運動を行うときの注意点〜〉

2013年03月29日

安全で効果的な運動療法を行っていくために、いくつかの注意を述べたいと思います。

◎低血糖に注意

薬物治療中の患者さんは、糖分を含むものを携帯しましょう。テニスなど、ある程度強度のある運動を行う場合は、あらかじめ運動前に糖分を少量摂取しておくことをお勧めします。

◎高血糖のときは運動を控える

空腹時血糖250mg/以上、尿ケトン陽性を認めるなど、極端に血糖コントロールが悪い状態のときは、運動により急激に体調を崩すことがあります。

◎進行した合併症があるときの運動は逆効果

進行した網膜症や腎症、狭心症などの心疾患、下肢の虚血性病変や神経障害による潰瘍・壊疽などを伴った足病変、腰椎や下肢関節の整形外科的疾患などがある患者さんは、運動により症状が増悪したり、病態が進行したりするので、極端な運動制限が必要な場合もあります。

◎しっかり水分補給

運動で汗をかくと、血液の粘度が増すので、水やお茶を飲むようにしましょう。また、運動の時間が長く、強度が強い場合には、電解質のバランスが崩れ、けいれんなどを招く恐れがあるので、電解質の補給も大切です。

◎運動に適した服装や靴を選ぶ

脱水症や熱中症にならないように通気のよい服装で、靴擦れなどが起きないように自分のの足に合った運動靴を選びましょう。足病変の悪化で、壊疽に至ることもあるので、運動前後には必ず足の観察をしてください。

◎準備運動・整備運動を行う

いきなり歩行を開始したり中止したりすると、糖尿病患者さんの場合、血管の合併症を発症しやすくなるため、歩行前には準備運動、歩行後には整備運動を行うようにしましょう。

運動療法を実施するうえで、これらの注意事項を確認しておくことはとても重要です。特に、血糖コントロール、合併症の状態によっては、運動を制限したり、禁止した方が良い場合もあるので、運動開始前に、必ず主治医の指示を受けるようにして下さい。

内科・糖尿病内科・消化器内科・肝臓内科 医療法人社団渡邉内科クリニック

糖尿病専門医・総合内科専門医
院長/医学博士 渡邉昌樹
消化器病専門医・消化器内視鏡専門医・肝臓専門医・総合内科専門医
副院長 渡邉純代
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